WEB版母親教室,幸せな子供の育て方

2020.07「いのちのつながりに感謝する」「しあわせは父母への感謝から」

2020年8月5日  

テキスト 

 谷口雅宣先生著 『日々の祈り-神・自然・人間の大調和を祈る』

 谷口純子先生著 『46億年のいのち』

 谷口清超先生著 『父と母のために』

七月、八月は祖先をお迎えし、お祀りするお盆の時期ですね。ご先祖さまは、目には見えませんが、いつも私たち子孫の健康や繁栄を願ってくださっています。

誰にでも父母があり、その父母にもまた父母があります。何世代にもわたる“いのちのリレー”によって、今、ここに生かされていることへの感謝を深める機会としましょう。

いのちのつながりに感謝

生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生はご著書『46億年のいのち』に次のようにお書きくださっています。(95~96頁)

親の子に対する思いは幾代にもわたって受け継がれ、連綿としたつながりが先祖と呼ばれる存在だ。

 親も一人の人間であるから、時には執着の気持ちが感じられたり、自己本位の行動に悩まされることがあるかもしれない。けれども、親がなければ自分の存在はないという、この世に命を与えてくれた原点を見つめ、親の本心にある、子供のためには自分を犠牲にすることもいとわない深い思いを考えるとき、感謝の思いが湧いてくる。

 肉体の人間は、永遠に生きることはできない。けれども、次の世代が存在することにより、命のつながりという形で、永遠を感じることができる。親は子の命の中に永遠を感じ、子は親の思いを受けて未来へと希望をもって生きる。先祖を敬い、感謝することは、自分の命を尊ぶことでもある。命のつながりの荘厳な営みに胸が熱くなる。

自分と親との関係は、自分の人生、また子供の人生に大きな影響を与えます。

親を憎んだり恨んだりしていると、本当に心から人生が素晴らしいとは分からないし、全ての人々の愛情を心から受け入れることができません。「親を憎む」ことは「自分が産まれてきたことを憎む」ことになるからです。そう意識していなくても、知らず知らずのうちに自分や子供の運命を傷つけてしまうことがあります。

親と子は類をもって集まるという「親和の法則」によって、親子となって、自分が望んで、学ばなければいけない魂のレッスンをこの人生において経験させていただいていますから、どんな立場であっても、今、「お父さん、お母さん」と呼ぶ父母に感謝して、明るく生きるとき、人生は自分の「心」によって作り出されるという「心の法則」が働き、明るい人生が築かれ、自分や子供の人生にも、よい影響を与えることになります。

生長の家では、大生命の愛が生きた肉体を備えて、眼に見え手で触ることができるように現れてきたのが、両親の愛だと説きます。

もし、あなたが父母に感謝できないと思うことがあるときは、「お父さん、ありがとうございます。お母さん、ありがとうございます。」と毎日、『日時計日記』に書いてみてください。お父さんとお母さんの愛情を感じられるようになるでしょう。

先祖供養は幸福の原点

人間は必ず父母なるものから生まれてきますが、その父母にも父母があります。自分を中心に両親を遡って計算すると、10代では1024人、20代ではおよそ100万人、30代ではおよそ20億人のご先祖様がいらっしゃるということです。私たちは誰一人として、ただひとり、ポンと自分でここに生まれてきたのではありませんが、普段そのようなことにも気づかずに過ごしているかもしれません。先祖がそれぞれの時代を生き抜いてくれたからこそ今、ここに自分がいます。

私たちの〝いのち〟は、目には見えませんが、一本の樹木には、幹があり、根があるように、人間には父母があり、先祖があり、先祖のもとには神さまがあり、全体の生命と繋がり今ここに神の子の尊いいのちを生きています。

生長の家では、

 大地は神様 根は先祖 幹は両親 枝葉は子孫

枝葉に花咲き 良き実を結ぶは 親に孝養 先祖に供養

という、先祖供養の大切さを、とてもわかりやすく教えてくださっている言葉があります。いのちの元に感謝する先祖供養は、生活の根本(根)をしっかり大地に張ることになります。それはまた、自分のいのちを尊ぶことにもなります。

ご先祖さまと親と子、子孫とは神のいのちにおいて、ひとつに連なった「いのちの樹」のようなものです。ご先祖さまは根にあたり、子孫は枝葉や果実に当たります。その果実が立派になるようにと、果実にいくら水や肥料を与えてもダメなことや根を大切に、水やよい養分を与えることが大切なことは誰でもわかるでしょう。植物なら、肥料を与えますが、ご先祖さまには、愛念や、お経(真理の言葉)が心の肥料となります。

人間は肉体ではなく、肉体が死んでもその生命は永遠に生き通していますから、この生きておられる御先祖の御霊にいのちをいただき「ありがとうございます」とお礼を言い、感謝し、真理の言葉の書いてある経文などを供養すると、ご先祖がどんなにお悦びになるかわかりません。ご先祖さまも「人間は神の子で、死なないいのちだ」という真理が分かり、嬉しくてたまらなくなるのです。するとその悦びが私達子孫にも伝わってきて、護られ、導かれることになります。

できれば、家庭の中に、先祖に報恩感謝のお祀りをする場を置き、先祖を祀り、毎日時間を決めて、ただただ感謝と真心で経本の真理の言葉を捧げられることをおすすめします。

生長の家は、すべての正しい宗教は同じ真理を、時代や地域に応じて説いているという「万教帰一」の教えですから、それぞれのご家庭の宗旨のご供養を否定するものではありません。生長の家としての先祖供養の仕方は、『新版 人生を支配する先祖供養』を読まれると、詳しく説かれていますので参考にしていただくとよいと思います。生長の家の聖経や讃歌は、現代語で書かれていますので、分かりやすく多くの方が喜んで読誦しています。

「あたり前」と見過ごしてきた、天地のご恩やご先祖、父母の愛に気づくと、限りない「ありがたさ」に感謝せずにはいられません。そのご恩に心をこめて「ありがとう!」と父母やご先祖さまを通して、天地一切のものに感謝の気持ちを表現していくと、自分自身のいのち、子供のいのちの尊さにも気づかせていただきます。

何一つ別々のものはありません

生長の家総裁・谷口雅宣先生は、御著書『日々の祈り-神・自然・人間の大調和を祈る』の中で次のようにお示しくださっています。(104~105頁)

私の肉体は、あなたの知恵と愛と命の一部を表現した貴(とうと)い地上生活の道具です。それを仮に「私の肉体」と呼ぶことがあっても、それは決して「私が創造した肉体」ではなく、「私だけのための肉体」でもありません。私の肉体の特徴は、私の両親の肉体的特徴を併(あわ)せもった独特のものですが、その両親の独創ではありません。それは、その両親の両親の特徴をも併せもったものです。そして、その両親の両親のそのまた両親の特徴も引き継ぎ、同様にして膨大な数の先祖の特徴を今、ここに引き継いでいるのです。それは言わば、時間軸を通して広がった壮大なる“人類の過去の特徴の全体”を体現した精緻・精巧な道具です。

私たちの肉体は、神様がこの素晴らしい地上生活を送るために父母を通して与えてくださった貴重な贈り物です。そして私たちは、みんな神の子であり、神様、仏様の知恵と愛といのちそのものですから、父母への感謝とともに、自分のいのちを尊び、自分の良心を力一杯あらわし出して行くことが、ほんとうのしあわせに繋がります。

親と子は「親和の法則」によって最もふさわしい父母を選び親子となっていますから、類似した心情が働き、当然業(行為)が類似してきます。親子だけでなく、ご先祖の心も加わります。よい業(行為)を積み重ねればよい業ができ、よい結果が現れます。その反対も必然です。夫婦の調和や親子の関係、ご先祖様のお祀りや感謝の心もみんな関係していて、何一つ別々のものはありませんから、私たちは今世を父母や先祖に感謝し、よい行為を積み重ねて、明るく生きるとき、自分や子供の人生によい影響を与えることになり、家庭は楽しく、子供の未来は明るく幸福な人生が開かれます。

●倫理的な生活・子育ての中の「食」の大切さを伝える

子供と一緒に自然に触れてみましょう

ぼーっとしてると、どんどん自然から遠ざかってしまう現代の生活です。お子さんと一緒に自然に触れる機会をできるだけ多く作ってみてください。近くの公園でもいいのです。自然の風を感じたり、普段気にとめなかった樹木や虫、小川のせせらぎの音、神さまが創造された自然との心の交流をお子さんと一緒に楽しんでください。

-『神さまと自然とともにある祈り』(谷口雅宣先生著)をお子さんと一緒に読んでみましょう-

おやつを手作りしてみませんか

子供のおやつも毎日となると結構大変です。買うと高いし、砂糖の沢山入ったお菓子やジュースも気になります。簡単なおやつを子どもと一緒に作ると、夏休みの楽しい思い出になりますね。材料はできるだけ、添加物の少ない自然食品を選びましょう。

手作りのおやつがあれば、近くの公園やベランダでも楽しい時間を過ごせるかもしれませんね♪

さて、今月の普及誌「白鳩No.124」も大変参考になりますので、併せてごらんください。また、全国で開催されています生長の家の「母親教室」へのご参加を心よりお待ちしています。