テキスト 『生長の家ってどんな教え?』 谷口雅宣先生著
『平和のレシピ』 谷口純子先生著
七月八月は祖先をお迎えし、お祀りするお盆の時期ですね。ご先祖さまは、いつも私たち子孫の健康や繁栄を願ってくださっています。ありがたいですね。お盆は家族でお墓参りやお仏壇に手を合わせ、子供たちに〝いのち〟のつながりを伝える良い機会です。
改めて自分や御主人の父母やご先祖様に子供と一緒に感謝の思いを伝えましょう。
いのちのつながり
人間は必ず父母なるものから生まれてきますが、その父母にも父母があります。自分を中心に両親を遡って計算すると、10代では1024人、20代ではおよそ100万人、30代ではおよそ20億人のご先祖様がいらっしゃるということです。私たちは誰一人として、ただひとり、ポンと自分でここに生まれてきたのではありませんが、普段そのようなことにも気づかずに過ごしているかもしれません。
お盆を迎えるこの時期に、あらためてこの世にいのちを与えてくれたご両親、ご先祖さまへ思いをはせ、感謝の心をあらわしましょう。私たちの〝いのち〟は、目には見えませんが、一本の樹木には、幹があり、根があるように、人間には父母があり、先祖があり、先祖のもとには神さまがあり、全体の生命とつながり今ここに神の子の尊いいのちとして生かされています。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生著『平和のレシピ』に次のようにお書きくださっています。(59~60頁)
私たちはこの世に生を受けて、親に面倒を見てもらって成長した。だから親に対して、限りない感謝の気持ちをもっている。先祖供養の際は、その親の親、そのまた親にも思いを馳せ、感謝の思いを延長・拡大させるのである。
(中略)まだ現実世界に強い執着をもつ先祖がいると、こちら側の人間にもその思いが影響することがある。そういう霊に対しては、「人間は肉体ではない」こと、また「物質はない」ことを説いた経文を読めば、霊界では肉体は存在しないし、物質もないのだから、現実界にいる人間よりも真理を容易に感得し、執着を去って悟りにいたり、子孫である私たちにも良い影響を与えるのである。
先祖が何代にもわたり受け継いだいのち、そのご先祖様の誰一人欠けても私たちのいのちは存在しません。神と先祖と父母との生命と智慧と愛とに生かされ導かれ護られて、この大自然のなかで私たちのいのちは今ここに〝生かされている〟と思うと感謝の思いが湧いてきます。先祖供養は、生活の根本(根)をしっかり大地に張ることになりそれはまた、自分のいのちを尊ぶことにもなります。
生長の家では、
大地は神様 根は先祖 幹は両親 枝葉は子孫
枝葉に花咲き 良き実を結ぶは 親に孝養 先祖に供養
という、先祖供養の大切さを、とてもわかりやすく教えてくださっている言葉があります。
ご先祖さまと親と子、孫とは神の愛において、ひとつに連なった「いのちの樹」のようなものですから、ご先祖さまは根にあたり、若い子や孫は枝葉や果実に当たります。その果実が立派になるためには、根を大切にして、よい養分を与えることが大切です。植物なら、肥料を与えますが、ご先祖さまには、愛念や、お経(真理の言葉)が心の肥料となります。
人間は肉体ではなく、肉体が死んでもその生命は永遠に生き通していますから、この生きておられる御先祖の御霊に「ありがとうございます」とお礼を言い、感謝し、真理の言葉の書いてある経文などを供養すると、ご先祖がどんなにお悦びになるかわかりません。「人間は神の子で、死なないいのちだ」という真理が分かり、嬉しくてたまらなくなるのです。するとその悦びが私達子孫にも伝わってきて、護られ、導かれることになります。できれば、家庭の中に、先祖に報恩感謝のお祀りをする場を置き、先祖を祀り、毎日時間を決めて、ただただ感謝と真心で聖経や讃歌を誦げ、真理の言葉で供養されることをおすすめします。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は『平和のレシピ』に、また、このようにお書きくださっています。(59~61頁)
先祖供養で重要なのは、供養する者の心をどこへ向けるかである。墓前に立っても「先祖」とは別のことに心が向いていれば、供養にはならない。逆に言えば、この〝心の向き〟さえしっかりと定めれば、墓地に行かなくても供養はできるのである。(中略)
私の家では毎朝、神棚の前でご先祖に感謝の言葉を宣べ、加護を願い、お経を読むのが日課となっている。このような先祖供養なら、お墓が近くになくてもできる。
私たちに命をもたらし、魂の教育の場を与えてくれた先祖に感謝することにより、私たちの生活は土台が安定し、安らかなものとなるだろう。
日常生活の中でも子供たちに「あなたは、いつも神様やご先祖様に守られているのよ」と、ご先祖様の誰一人が欠けても私たちは生きていないことなどを伝えて、親自身が父母や祖先を尊び、大切に思う姿を見せていくと、子供は、目には見えないけれど大きな力に守られていることを、なんとなく感じるようになります。そして、その思いは子供の人生の大きな支えとなって、その子のいのちの根を深く広く張らせ、たとえ困難なことにぶつかっても大いなるいのちに生かされていることを感じ、それを乗り越えてたくましく生きていくことができることでしょう。
父母への感謝
何か特別なときや素敵なプレゼントをもらったときに感謝をする人は沢山いると思いますが、父母がいなければ、私達は地上に誕生することはできなかったわけですから、考えてみると、最高のプレゼントはこの世に誕生させていただいたということではないでしょうか。
「いえ、私は頼んで生んでもらったのではない、父母が勝手に生んだ」といわれるかもしれませんが、そのような思いの奥底には、「生まれなければよかった、嫌な人生」という思いがあるのかもしれません。もし、〝しあわせ〟と思っているなら、きっと「生んでくれてありがとう」という気持ちになると思うからです。
生長の家総裁・谷口雅宣先生は、御著書『生長の家ってどんな教え?』の中で次のようにお示しくださっています。(218~219頁)
前世からのレッスンを引き継いで、新しい肉体に宿ってきたのがこの世の我々です。だから、この身体と口(発声音)、と心(意)を通して積んできたものが、今回の生において問題になるわけです。(中略)
人間は個人として互いに分離して生活しているのではなく、「親和の法則」によって魂のレベルといいますか、バイブレーション(振動)といいますか、そういう心の状態の近い者が寄り合って家族を構成することになっています。ですから、「○○家」という家系には、先祖代々から一定の魂のバイブレーションがある。これは、個人の積んできた業に加えて、それと全く別ではない、似たバイブレーションを家族や家系が共有しているということです。
自分と親との関係がいかにあるかは、自分の人生、また子供の人生に大きな影響を与えることになります。親を憎んだり恨んだりしていると、本当に心から人生が素晴らしいとは分からないし、全ての人々の愛情を心から受け入れることができません。「親を憎む」ことは「自分が産まれてきたことを憎む」ことになるからです。そう意識していなくても、知らず知らずのうちに自分や子供の運命にも影響を及ぼし傷つけてしまうことになります。親と子は「親和の法則」によって、最もふさわしい父母を選び、親子となって、自分が望んで、学ばなければいけない魂のレッスンをこの人生において経験させていただいているわけですから、どんな立場であっても、今、「お父さん、お母さん」と呼ぶ父母に感謝して、明るく生きるとき、人生は自分の「心」によって作り出されるという「心の法則」が働きますから、明るい人生が築かれ、自分や子供の人生にも、よい影響を与えることになり益々しあわせになります。
今まで、もしかしたら、見過ごしてきた、天地のご恩やご先祖、父母の愛に気づくと、
なんと私たちは限りない「ありがたさ」に恵まれてきたことでしょう。
そのご恩に心をこめて「ありがとう!」と天地一切のものに感謝の気持ちを伝えましょう。
「マゴハヤサシイ」の食生活は元気のモト
マ・・豆類、ゴ・・ゴマ、ワ・・ワカメなど海藻類、ヤ・・、野菜、サ・・サカナ、
シ・・椎茸・きのこ、イ・・イモ類
日本には昔からあるおなじみの食材ばかりです。これらの食材を意識することから始めて、毎日の食生活にバランスよく少しずつ取り入れてみるといいですね。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は『平和のレシピ』においてこのようにお書きくださっています。(170頁)
人間の体は、私たちが考えている以上に、素晴らしい働きをする。危険なものがあっても、本来の健全な機能に回復させようとする力は大きい。その力を最大限に発揮するには、免疫系を活発に働かせるとともに、正しい知識をもって栄養を取り運動をし、いたずらに怖がらず生活することだ。免疫系は、明るい朗らかな心、日時計主義の生活によって活性化する。
身体の調子がいいと心も元気になりますね。
健康な水と空気、土と太陽の中で育った恵みを感謝していただき、自然のリズムにそった食事と適度な運動が子供の心と身体をきたえます。
いのちを繋いでくださったご先祖さまに感謝の『聖経』『讃歌』を読んでみましょう。
あたたかな気持ちが湧いてきます。
さて、今月の普及誌「白鳩No.100」も大変参考になりますので、併せてごらんください。また、全国で開催されています生長の家の「母親教室」へのご参加を心よりお待ちしています。