・お母さんの大切な時間
・子供の善さをみつめて
テキスト
谷口雅宣先生著『生長の家ってどんな教え?-問答有用、生長の家講習会』
谷口純子先生著『平和のレシピ』
新しい年が始まりましたね。
一年のはじまりを家族仲良く、笑顔で過ごすことができることは、ほんとうに幸せなことです。家族がいる喜びを分かち合い、神さま、ご先祖さまからいただいたこのいのちに心から感謝したいですね。それとともに私たちのいのちは、自然界からも多くの恵みを受けて、今ここに生かされていることを思うと、次の世代に譲っていくものが、美しく豊かなものであることを願います。
すがすがしい朝の時間に心の向きを整えましょう
新しい年の始まりには、誰もが今年はよい年となりますようにと願い、夢や希望を心に描いたことでしょう。より豊かな、より良い人生を歩むためには、日々の心の訓練や実践が必要です。何故なら、〝人生は心で作られる〟〝認めたものが現れる〟という心の法則があるからです。神様は無限の良きものをすでに与えてくださっていますが、それを具体的に受け取る事ができるのは、私たちが聞きたいラジオの放送の波長にチャンネルを合わせるように、神様の創造の「心の波長」に自分の「心の波長」のチャンネルを合わせなければ、それを受け取ることができません。そのあらゆる善きものの創り主である神様の御心と直結するための良い方法が「神想観」です。これは、神様の創造された完全円満な世界を心の目で想い観る生長の家の瞑想法(メディテーション)です。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は御著書『平和のレシピ』に次のようにお書きくださっています。(18頁)
朝の目覚めた直後の時間は、その日の方向を決めるといっていい。だから、その時間に行う瞑想は、私たちの人生に大きな影響を及ぼす。目覚めた直後は、意識は現実世界の様々な煩いに比較的左右されないから、人間のいのちの奥にある“善”を導き出すには、大変有効である。瞑想は、その“善”なるものを、意識の道しるべとして据える働きをする。
清々しい朝の時間に、世界と自分との好ましい姿をしっかり描くことにより、進むべき人生の方向が見えてくる。
自分の心にしっかりと神さまのお創りになった完全円満な世界と家族や自分の好ましい姿を描く練習を続けていくと、心は明るく感謝の気持ちが湧いてきて喜びに満たされます。その素晴らしさを信じる程度に従ってどんどんその善さが現れてきます。(神想観の実修法は、『詳説 神想観』谷口雅春先生著や各種神想観のCD〈世界聖典普及協会発行〉などご参考に実修してください。また、生長の家の練成会等においても学ぶことができます。)
一日中、子育て、仕事、家事と忙しく生活していると、ついつい目の前の出来事にふりまわされてしまいがちです。家族が起きてくるちょっと前の時間に、一人静かに心を整える時間をもってみてはいかがでしょう。忙しいお母さんの大切な時間として、朝目覚めたときに、まず善なる神さまの心に自分の心の向きを合わせ、神との一体感を深める神想観をすることで、一日が良い方向に導かれ、子育てにおいても明るい心でその成長過程を見守ることができるでしょう。
子供の善性をみつめる
子供は始めのはじめから善い子ですが、人間の本質がどんなに完全円満で、無限の可能性を宿していても、ほうっておいては現れてきません。たとえ、一時的に悪いと見えることがあっても、「見える」という仮の姿にとらわれないで、日々、神想観(生長の家の瞑想法)の中でわが子の神の子の素晴らしさを心の目でじっとみつめ続け、神の創造に対して“絶対善であることの信念”を持ち続けることです。そのような練習をしていくうちに、目の前の子供の姿に動揺しなくなり、子供の観方も変わってきます。
心の中で「悪い子だ」「出来ない子だ」などと思っていながら、子供のここを直したい、あそこがなんとかならないかと欠点を探して良くしようと思って、口先で「素晴らしいね」といくら誉めてみても子供には通じません。
「わが子は神の子、完全円満です。神の生命が子供の中に満ち満ちているのだから、健康で、優秀で立派な神の子です」など自分の信念となるまで心に唱え、善念を子供に送り続けるのです。特に子供が幼い頃は、子供が眠りに入るような時、枕元でそのような言葉を唱えてあげると、潜在意識に入りやすく、子供にも自己肯定感が生まれます。ですが、私達は愛する子供が立派であってほしいと思えば思うほど、どうしても目の前に現れている子供の欠点を目にして「神の子」の神性を忘れてしまうことがあります。
生長の家総裁・谷口雅宣先生は、御著書『生長の家ってどんな教え?』の中にこのようにお示しくださっています。(111~112頁)
本当にあるものは実相世界で、それはすでに完全円満なんだから、「偽象」に注目するのではなくて「真象」に注目していけば、それが徐々に表現されていく—–そう考えます。人々の良い点や社会の良い方向に心を向けるのです。失敗しているところではなく、成功している点を認める。(中略)だから、「悪い、悪い」といってそれを攻撃しても、何かがなくなるのではなく、別の悪い状態が現れるだけだ。そうではなくて、そこにある善を引き出し、別のところにある善も拡大していったら、そのうちに悪はなくなっていってしまうというのが生長の家の考え方なんですね。
子供の良いところを認めるためには、良いところに気付くということが大切なことですね。気付かなければ、讃嘆することも、感謝することもできません。その良さに気付く心の訓練のために、是非、『日時計日記』(生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生ご監修)をご活用ください。
不平や不満、子供の欠点や、失敗したことをとがめたり、悩んでみてもそれでは、欠点は大きくなるばかりです。そのエネルギーを、出来たことやうまくいったことを讃嘆し感謝する方向に回して、何気ない当たり前のよいところを、どんどん『日時計日記』に書くことによって、善いところを見る力がつき、その子の良さに気付くことが上手になります。子供が元気に起きてきたこと、学校に行けること、ご飯が食べられること、目が見えること、よい先生お友達に恵まれていること、家庭の良い所、どんな小さなことも、大きなことも、恵まれていることや感謝できることのひとつひとつを書くことによって心に印象づけ、心の焦点を明るいところに合わせることによって、さらにその明るさ、良さは拡大していき、お母さんの心が明るくなるに従って、子供の姿やあなたの周りの世界が明るく輝き出します。
善きコトバの習慣を身につけて、より豊かな、より良い人生に
私たちの人生には、このように心の持ち方が大きく影響します。その心がコトバとなり、コトバが人生をつくっていきますから、コトバを正しい方向に使うことが大切です。
生長の家では、必ずしも耳に聞こえなくても思念波動でもすべて波動を指して、コトバといいますが、私たちの実践生活のうえでは、思念と発声音と表情・行動とが、最も重要な、善かれ悪しかれ私達の運命を左右するコトバになっています。自分の言葉の使い方、心の持ち方、表情や行動によって、日常生活が明るくもなれば、暗くもなります。子供とふれあう日常の生活の中では、特にお母さんのコトバ(身:身体の表現・口:口で言う言葉・意:心の思い)の与える影響は計り知れませんので、特に気をつけて、優しいまなざしで愛情をこめ、話を聞たり、あたたかな言葉がけをすることが大切なことですね。
私たちの人生や環境は、何か神秘的な力や、自分でどうすることもできない外部の力によって支配されているのではなく、自分の心で作り変えていくことができます。心で作り変えるというのは、コトバ(身:身体の表現・口:口で言う言葉・意:心の思い)の創化力を活用して、善きコトバを使うことをし続けて、それを習慣にしていくことです。一回や二回表現されたものは、“業”とは言いませんが習慣化されたものを業といい、その善き業が明るい運命を招きます。その反対にマイナスの業は、暗い運命を引き寄せてしまいますので、小さい頃から、明るいコトバ(善い思い・善い言葉・善い行い)を使うことを習慣化させることは、子供にとってとてもしあわせなことです。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、ご著書『平和のレシピ』にこのようにお書きくださっています。(238頁)
私たちは、困っている人、災害にあった人、難民などに、物資を送ったり献金をします。肉食からノーミートに転換することは、貧しい国の人々に献金をするのと同じような効果があり、大きな愛行であり、善業と言えます。そのように考えれば、毎日の食事から少しずつ肉を減らしていくことを、信仰者ができないはずはないと思います。
私の家庭でも肉食をやめて、十数年になりますが、魚や野菜だけで毎日美味しくお食事をいただいています。そのような食事は、気持ちの上でも大変満足できるものです。
そして、健康に過ごしています。
人に笑顔であいさつをしたり、親切な行いをすることも善い行いですが、肉食を減らし、ノーミート料理を始めるということも大きな愛の行いになります。肉食は、地球温暖化を促進させ、貧しい国々の人達の食糧を奪うことになり、「心」を持った動物たちのいのちを奪う行為です。台所を預かる私たちは、“他からできるだけ奪わない”積極的に善業を積む生活実践として、肉食を減らすことをお勧めしています。それはまた、子供たちの未来に、世界の平和に大きく貢献する生き方ですから、その愛の行いは私たちの人生によき種を播きよき実を結ぶことでしょう。「人間は神の子」と教えていただいている私たちは、神の心の波長に合うような生き方の中に本当のしあわせがあります。
添加物や加工品をなるべくとらないよう心がけましょう
子供には、丈夫で元気に育ってほしいというのは、親としての願いです。よい体質を作ってあげることは、子供にとって一生の財産です。コマーシャルやネット情報を鵜呑みにして便利で安いものを買うと、素材の悪い添加物まみれの食品を取ることになりかねません。できるだけ、インスタント食品も控える努力をして、地産地消、旬産旬消で手作りを心がけ、質のよい食べ物を取っていると、自然な食べ物のほうが美味しいという味覚が育っていきます。
『日時計日記』に今年の目標を書きましょう!神想観をしてみましょう!
今年のあなたの望む姿を、一年のはじめに明確にして、すてきな一年を現実のものといたしましょう。神想観をして「ありがとう」ではじまり、『日時計日記』をつけて「ありがとう」で終わる暮らしを積み重ねていくと、知らず知らずのうちに明るい人生への方向転換ができていることに気づかれるでしょう!
今月の普及誌『白鳩No.94』も大変参考になりますので、合わせてご覧ください。また、全国で開催されています生長の家の「母親教室」へのご参加を心よりお待ちしています。