Web版母親教室6月 テーマ
・幸せを呼ぶコトバの力
・子供を伸ばすコトバの力
テキスト 谷口雅宣先生著 『生長の家ってどんな教え?』
谷口純子先生著 『平和のレシピ』
梅雨に入りましたが、植物はきっと梅雨をうっとうしいなどと思わないんでしょうね。
静かな雨音に耳をかたむけてみると、自然の声が聞こえてくるような気がします。
今月は「コトバ」の大切さとコトバには運命を創り出す力があることを学びます。
コトバというと口に出す言葉のことだけだと思われるかもしれませんが、生長の家では、コトバとは宇宙大生命の振動・波動であり、実生活においては思念(心の思い)、発声音(口に出す言葉)、表情(行動)で表現され、この三つをコトバの力といい、そのコトバ通りに創り出す実現力があると説きます。そのコトバの力を活用して子供の中に宿っている無限の素晴らしさを引き出し伸ばし育てます。
◇コトバには創造する力があります
皆さんは毎日、毎日子供さんをどんな子だと心で思っていますか?
「この子は、本当にかわいい」「この子はなんでもやれば出来る子」「この子は丈夫な子」「この子は素直ないい子」と思っているでしょうか?それとも、反対ですか?
お母さんがいつも、この子は〝こんな子〟そう思っている通りのコトバ(思念・発声音・表情や行動)で子供に対して思い、語り、表情に表現されているはずです。私たちの心には、現在意識(自分でわかる心)と潜在意識(自分でもわからない奥底に潜んでいる心)がありますが、その潜在意識は、心の大部分を占めその子の人生に影響を与えます。
一回のコトバの力は小さくても、それが毎日、毎日同じ方向に繰り返し表現されることによって、潜在意識にまで浸透して大きな力となって、その子の運命を形成していきますから、お母さんがいつもどんなコトバを使っているかはとても大切です。
「あなたは神の子、あなたには素晴らしい力がある」「あなたは運がいい」というようなコトバを子供に与えることは、自分には「無限の力がある」「自分は素晴らしい」という信念を与えることになり、どんな場合にも、失望しない心、取り越し苦労をしない心、また倒れても起き上がることのできる心が生まれでてきます。それは、どんな財産を与えるより、子供にとって本当に幸せな財産です。
言葉の使い方、心の持ち方、表情が善かれ悪しかれ私達や子供の運命を左右するコトバになりますから、コトバの力を正しく善の方向に使うことが大切ですね。
生長の家総裁・谷口雅宣先生は『生長の家ってどんな教え?』の中で次ぎのようにお書きくださっています。
われわれが神の子の実相や仏を現すのは、この「身・口・意」によって行います。「おはようございます」というのは、口(発声音)できちんと「おはよう」という親愛の情を伝えて、また体や表情(身)によってニコニコと笑顔をつくりますね。暗い顔をして「おはようございます」と言う人はいませんから。そして、心(意)からの親愛の情をこめて「おはようございます」と言えば、これでちゃんと「身・口・意」の三業による愛の実践になるんですよ。
そのようにして毎日、自分の中の仏や神の子を表現する実践をしていただくと、それに伴って周りの人々の反応が変わってきます。自分にも良い習慣がつきます。(137頁)
特に幼児期には「おはようございます」「おやすみなさい」「うれしい」「ありがとう」
明るい響きとともににっこりと微笑み抱きしめてあげるといいですね。
子供の話には、耳を傾け、「そうなの、よかったね。大丈夫よ。お母さん嬉しい。」などと聞き上手、讃嘆上手のお母さんであれば、子供の情緒は安定し、伸びるべき方向にスクスクと伸びていきます。
◇子供の中にある「無限の可能性」を信じる
生長の家では、人間は神の子であって、無限の可能性を宿していると教えて頂いています。その無限の能力は一人一人の個性を通して誰もがもっているのですが、自覚しなければ現し出すことができません。それはちょうど、ポケットにお金が入っていても、入っていることを知らなければ使うことができないのと同じです。
皆さんは、お子さんの中に素晴らしい力があることを信じますか?
その信じるというのは、目の前に見えている子供の姿を見て信じるのではありません。
目に見えている姿には欠点もありますが、それは本当の姿ではないと、その見える姿の奥にある神の子のいのちを観じ、完全な善そのものの無限の素晴らしさを信じつづけるのです。子供の中に無限の可能性があるとわかれば、掘り出さずにはいられないわけですが、その目にみえない無限の可能性を掘り出す道具が祈りと愛語と讃嘆のコトバの力です。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、御著書『平和のレシピ』にこのようにお書きくださっています。
私たちは世の常識にとらわれがちで、人と比べて足りないものを見つけると、とかく焦りを感じることが多い。しかし、人間は皆、それぞれ個性が違い、歩んできた人生も千差万別だ。だから、自分の人生は人と比べられない独自のものだという、強い気持ちが大切だ。そういう自信に満ちた個性的な人間は、異性からみても魅力的である。また、明るい言葉や親切な行い、温かい心を持つことによって、人間の魅力は増す。人生の光明面を見、ポジティブな考え方をする。それもただ表面的な技術としてではなく、強い信念とし、心の習慣とする。(99頁)
✤我が子は神の子という強い信念を持つために
目に見えている子供の姿にとらわれず、神の子としてその子の中にあるほんとの素晴らしさを信じて祈り続けましょう。朝起きたとき、夜休むとき、「○○は神の子、強い子、よい子、毎日あらゆる点で一層よくなる、必ずよくなる、素晴らしくよくなる、ありがとうございます。」と明るい心で子供の素晴らしい姿を心に描いて唱えてみてください。
✤お母さんの優しい表情と眼差しは、子供の心を落ち着かせ、明るく楽しい気分にさせます。にっこりと微笑みかけましょう。
✤明るい優しい口調で、よきことを語りましょう。愛語と讃嘆の言葉は家族を勇気づけます。明るい良い言葉は人の心を明るくします。そして、明るい心は人生を輝かしいものにします。心の明るさは言葉の明るさや、表情の明るさとなって現れます。
他と比較するのではなく、その子の中にある光明面を見る心の習慣を身につけましょう。
◇心の習慣を変える『日時計日記』
コトバには力があることがわかっても、お母さんの心の奥底で思っているこの子は〝こんな子〟という、心の習慣は簡単には変えられないものですね。また、たった一回の悪いことでも、心の中で何度も何度も繰り返し思い出し感情まで乱してしまうことはよくあるものです。そのような心の習慣を良い方向に変えるために生長の家では『日時計日記』をおすすめしています。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は御著書『平和のレシピ』にこのようにお書きくださっています。
「人生は心で作られる」「認めたものが現れる」――この二つの法則を心に刻んで、「刹那」というまっさらなページに、良いことを書き込んでいこう。
その一瞬に、将来の不安や悩み、愚痴を書き込むのではなく、「ありがとう」の言葉や、自然界の美しさを刻み、家族の良さ、人生の素晴らしさを記録しよう。(中略)
「今を生きる」ことこそ、人生の創造である。(31頁)
『日時計日記』では悪い出来事は書かないのが原則です。悪いことを書かない、印象しない、記録しない、思い出さないで、「よいこと」のみを書き、印象し、記録し、思い出すことによって、「善が満ちている」という実感を抱き、その実感を通して、現象の背後にある善一元の世界の実在を確信することができるようになります。ですが、それには訓練が必要です。
皆さんは、日時計をご覧になったことがありますか?日時計は、太陽の輝く時間のみを刻みます。そのように、一瞬一瞬にお子さんや家族の素晴らしいところ、生まれて来てくれたことへの感謝の気持ち、嬉しいこと等に注目してそれらを心に強く印象づけることで、日常生活を明るく豊かで感謝に満ちたものに変えることができます。
家庭の中でまた、お子さんの中の見過ごしている当たり前と思っている善い点も、もっと、もっと意識して、子供や家族の美点を探し出して『日時計日記』に書きとめ、讃嘆して喜びを表現していくと、お母さん自身の心の中にも子供の心の中にも、素晴らしい神の子という、強いイメージが生まれ、お母さん自身の心が明るくなります。
お母さんの心が明るくなると、家庭が明るくなり、その明るい家庭の雰囲気が子供の中に本来ある、無限の力を引き出し伸ばします。
お母さんの心が明るいということが子供にとって何よりも幸せなことです。
●子育ての中の「食」の大切さを伝える
子供といっしょに育てた野菜を食卓に。「プランターで育ててみませんか」
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は御著書『平和のレシピ』でこのようにお書きくださっています。
ぜひ家庭菜園やベランダでのプランター菜園などで、何かを作っていただくことをお勧めします。私たちが苗や種を植え、お水と肥料をちょっと与えれば太陽の恵みによって作物は作られるんですね。それを収穫するのはとても満ち足りた喜びがあります。自分が何もしなくても作物が実ることを深く考えると、この世界が素晴らしい与え合いの世界であることが、わかります。(222~223頁)
家庭菜園やプランターで野菜を作ってみると土や水、太陽の恵みの有り難さ、作物の実りの中に与え合いの世界があることに気がつきます。また、お子さんと一緒に育ててみると、コミニュケーションも生まれ、いっしょに作物の成長を喜びながら観察したり、楽しみながら収穫したり、食卓に上がった野菜のおいしさを味わうことができますね。
きっと、スーパーで買ってきた野菜では味わえない、おいしさや安心感があると思います。
季節を感じながらの心豊かな暮らしをおすすめします。
★やってみましょう -『日時計日記』を書きましょう-
家族に明るく挨拶しましょう
「おはようございます」「おやすみなさい」「いただきます」「ごちそうさま」
笑顔といっしょに言いましょう。お母さんの笑顔は最高のコトバです。
さて、今月の普及誌「白鳩No.87」も大変参考になりますので、併せてごらんください。また、全国で開催されています生長の家の「母親教室」へのご参加を心よりお待ちしています。