五月のテーマ
○子供の心に届くしつけ
○優しいママでいられるコツ
★テキスト
谷口雅宣先生著 『生長の家ってどんな教え?』
谷口純子先生著 『平和のレシピ』
♪屋根より高いこいのぼり~♪と、元気な歌声が幼稚園から、聞こえてきます。五月は、子ども達が大喜びのゴールデンウイーク、嬉しい楽しいイベントがいっぱいで、家族揃ってのお出かけも多かったことでしょう!
母親教室新年度一回目の四月は、「神の子」を授かった感謝と子育ての尊さを学びました。
幼稚園・小学校に入って、ちょうど一カ月、お子さん達も新しい環境に少しずつ慣れて来た頃ではないでしょうか?今月は、「神の子」さんのしつけ教育について学びます。
子供に宿る善性を信じることから「しつけ」は始まります
一般的な「しつけ」という言葉には、いくつかの意味があります。
1)服を仕立てる時にその形を整える為の下縫いを「しつけ」
2)習慣づけたい事を毎日の生活の中で「し続けること」=しつけ
3)「しつけ」は漢字で「躾」、身を美しくする礼儀や行儀作法のこと・・・等が挙げられます。
一般的には、社会に受け入れられる人間にするための教育をすることだと思われますが、「しつけ」の根本的な意義は、“神の子に宿る完全円満なるいのちをこの世に顕す”ことであると生長の家ではお伝えしています。そしてしつけの一番の目的は「幸せ」になるためです。
しつけは、親の心の中に「子供は神の子で神性・仏性そのもので、本来善である」と子供をまず信じるところから始まります。子供の悪いところを心で認めて、この子は「悪い子」だから、悪いところをよくしなければならないと考えるのが、普通かもしれません。しかし、それでは「あなたは悪い子だ」とお母さんが心で認めていますから、善い方向には向かいません。一方的に怒ったり、強制的に従わせても子供は反発するばかりです。叱る場合もどんな気持ちで叱るかが大切ですね。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、ご著書『平和のレシピ』に、次のようにお書かきくださっています。
そしてほとんどの人の心の傾向は、“悪い面”を心で捉え、文句や非難、否定的な言葉を言いつのることが多い。(中略)人や物事の良い面を見る人は、良い面を褒められた人が喜び、それを見た自分もうれしくなるから、そういう生活を続けていれば、しだいに明るい雰囲気の人となり、その「明るさ」の魅力によって、人が周囲に集まってくる。
人間は、本質的に「明るいこと」が好きだから、明るさは明るさを呼び、さらに明るさの輪が広がっていく。(34頁~35頁)
「しつけ」とは、事の善悪を教えるだけでなく、間違ったことをしたとき、「こうすればいいよ」と正しいことを教え、「次はもっとよくできるよ」と根気良く教えてさせて、できたらほめてあげ、よいことが習慣化するように導くと、子供の心は明るい方向に向かって伸びていきます。ある時は、叱ることによって、親の真剣さと愛によって善い方向に導く必要もありますが、どちらにせよ、子供の善性を信じて「人間は神の子」という信念を親がしっかりと持ってしつけることが大切です。
善事を行う喜びを子供に伝えましょう
生長の家総裁 谷口雅宣先生は、ご著書『生長の家ってどんな教え?』の中で“良い子”について次のようにお示し下さっております。
ある所におっかないお父さんがいて、子供がいつもビクビクしている家庭があったとします。そんな家で子供が何でもハイハイとお父さんの言うとおりにやっていたら、そういう子を「良い子」と言えるでしょうか?私は、言えないと思います。幼い時は、そんな環境が一時的に必要な場合があるかもしれないが、そんな状態が長く続いては子供の善性は開発されない。そうではなくて、「自由にしていいから、好きなようにやりなさい」と言われた時に、自分で考えてとった行動が善い行いであった場合、本当の意味で「よい子」として認められる。(124頁~125頁)
子供をしつける時は、親の権威を振りかざして叱ったり、「ダメな子!」「馬鹿ね」「悪い子」などのマイナス言葉を使ってはいけません。神の子さんらしくない行為をした時は、その理由を、まずしっかりと聞きましょう。
大切なのは、親の目線(社会のルールや常識が分かっている)でなく、子供の目線(同じ年頃に自分はどうだったか?)に、なる事です。
「間違えたのよね+あなたは神の子だから次は大丈夫よ」
「失敗は成功の元+いい勉強したね神の子さん」というように、
「あなたは本来素晴らしい神の子さんですよ」ということを、大いに子供の心に届けましょう!
但し、親の都合で「神の子だからおつかい行ってきて」「おりこうさんだから勉強しなさい」の、おだてや交換条件の褒めコトバは子供の心に届きません。
子供は本来、「愛されたい」「認められたい」「お役にたちたい」「ほめられたい」「自由でありたい」という願いを持っていますから、お手伝いの中でも、愛するお母さんから心から「ありがとう!」と感謝されると、子供の心は嬉しく、善いことをする喜びを知ります。子供が自らした善い行いには、大いに喜びを表現することです。それは子供の心にしあわせな体験をもたらします。
秩序正しい生活をしましょう
子供には模倣性という性質があります。子供が始めて接するのが父母ですから、その無意識な癖やしぐさを取り入れ、模倣して育っていきます。
「お友達と仲よくしなさい」と教えるなら、子供の前での夫婦喧嘩はストップです。
「小さな事にも感謝出来る子」に、しつけたいならどんな小さなお手伝いにも「ありがとうね」とニッコリ感謝する事です。
子供は、親の言う通りにはなかなかしませんが、親のする通りにしているものです。口でガミガミいうよりも、「良い礼儀」「よい習慣」「良い言葉」を親が実践してみせることが、なによりのよいしつけとなります。ご先祖さまや父母への感謝や夫婦の生活の中に秩序ある愛を育てるようにすることが大切ですね。明るい声で、「おはよう」「おやすみなさい」「いただきます」「ごちそうさま」「ありがとう」「ごめんなさい」と笑顔で挨拶、感謝するところからはじめてみましょう。
「いつもニッコリ笑顔のママ」それは、子供にとって最大の幸せです。
生長の家では、「良い子とは幸せな子の別名である」と言います。なぜなら、幸せな子は他の子をいじめたり、悪い事をして周りを困らせようという発想がなく、善良で明るい神の子の心が伸びやかに育つからです。この父母のもとに生まれて幸せだと思えることが何よりのよいしつけとなります。
優しいママでいられるコツ
家事と育児の疲れ!仕事を持つ忙しさ!ママ友とのお付き合い!こんなイライラ感が満杯の時には、しつけもままならず、上手にストレス解消することも必要ですね。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生はご著書『平和のレシピ』中で、次のように教えて下さっております。
長く生きていれば、いろいろなことがある。時には嫌な出来事や、思い通りにならない事態にも遭遇する。そんな時、以前は心を捕らえられて、「ああでもない、こうでもない」とあれこれ考え勝ちだった。でも、自分の力の及ばないことに心を煩わせても仕方がない。気にかかることを考えて堂々巡りする古い心の習慣を、捨てることにした。「そのことは考えない」ときっぱりと自分に言い聞かせて、今の一瞬の楽しさ、嬉しさ、目に映るものの美しさなどに注目し、神の創造の不思議さを考えるようにしている。そうすると、「気にかかること」を飛び越えて、次元の違う世界にスッと入ることができる。心がすっきりとして、ストレスがたまらない生き方ができるのだ。(181頁)
子育てが思い通りにいかない時、頭の中がクシャクシャする時は、気にかかる事をポンと飛び越えて、自然の中に身を置いたり、次元の違う『日時計日記』の世界にスッと入ってみませんか?
そうすることで、本当に大切なものが見えてきたり、子供を他の子と比較したり、クヨクヨ心配したりして、心のエネルギーをムダな方向に浪費していたマイナスの心を明るい方向に切り替えることができるものです。
生長の家総裁・谷口雅宣先生はご著書『生長の家ってどんな教え?』の中にこのようにお書きくださっています。
これは、人生の失敗を見るのではなくて、成功しているところを見る。悪ではなく善に注目する生き方のことです。それを通じて、この自分の本質が仏であり神の子であるという自覚に近づくのです。さらには自分だけでなくて、他の人もすべての人々が皆、仏であり、神の子であるという〝観の転換〟を図るのです。そうすることで、この現象世界は、「唯心所現」の原理が働いて、善の方向へと表現が進行していくことになります。もちろん、善を表現するときには、うまくいかないときもあります。しかし、生長の家ではそういう場合、「実相」と「現象」をはっきり分けるものの見方によって、どんな困難に遭遇しても絶望しないで生きていくことができる。なぜなら、人間は皆、実相に於いてはすでに、〝仏〟であり〝神の子〟だからです。(49~50頁)
子育ての中では、つい、カッとなってしまったり、叱りすぎたと反省することもありますが、それも悪いと捉えるのではなく、お母さんも子供と一緒に練習中です。見えている姿にとらわれず、ダメな母親、ダメな子などと思わずに、子供の神性を信じて、出来ているところ、良いところを讃嘆しながら明るい心で『日時計日記』とともに、善事を行う練習をしていきましょう。
あなたは、お子さんにとってかけがえのない素晴らしいお母さんです!!
地産地消で旬の食材を感謝して使う
交通の驚異的な発達で、地球がどんどん狭くなりました。日本に居ながらにして、遠い海外の食品まで簡単に手に入る時代になり、一見とても便利でグルメ的に思えますが、その民族が住む土地
で収穫されたものが、体質にも健康にも一番適しているのです。
食物というのは本来自分の身近で作られたものを頂くことが本当は一番おいしくて体にも良いのですね。地産地消をすることによって、新鮮でおいしいお野菜を頂けると共に、若い人たちに農業でも生きていけるのだ、農業で生活できるのだということを知らせることになります。(中略)地産地消を心掛けることは、日本の農業を育て、さらに私たちの未来の世代に豊かな社会を残すことになりますので、ぜひそのようなこともしていただきたいと思います。(『平和のレシピ』221~222頁)
人間は自然の一部ですから、私たちの身体も自然のサイクルの中にあります。
地球環境に優しく、自然の摂理に合う食生活は、美味しさだけでなく、「健康」と次世代にも続く豊かな社会という恵みをもたらしてくれるものです。
今、朝食を食べないで学校に行く子が多いそうですが、一日の始めを美味しく食べさせて、元気に学校に送りだしたいものです。
★やってみましょう ―『日時計日記』を書きましょう―
「○○ちゃんは神の子、強い子よい子!」「私は神の子、世界一のお母さん!!」
「主人は神の子、宇宙一のお父さん!」家族や自分によい想いを送りましょう。
日々、頑張るママも家族からの「愛と感謝」の表現が不足してくると、ママの優しい笑顔も曇ってしまいます。そんな時、不平不満で待つより『日時計日記』を「愛」のコトバでいっぱいにしましょう!きっと家族からも「愛」が溢れだし、ママの優しい笑顔を取り戻してくれます。
さて、今月の普及誌「白鳩No86」も大変参考になりますので、併せてごらんください。また、全国で開催されています生長の家の「母親教室」へのご参加を心よりお待ちしています。