WEB版母親教室,知っておきたい地球のコト,幸せな子供の育て方
12月のテーマ ○子供の心を豊かに育てる
○子供の感性を育む
★テキスト
『生長の家ってどんな教え-問答有用生長の家講習会』 谷口雅宣先生著
『平和のレシピ』 谷口純子先生著
いよいよ2016年も残り少なくなりました。先月は、世界の注目を浴びて、アメリカの大統領選挙がありました。朝から夜まで続いた選挙報道を見ていますと、まるで日本国内の隣町の出来事のようで、地球が狭く世界がとても近くなった事を実感されたのではないでしょうか?現在、地球上には196もの国々がありますが、この東洋の小さな島国「日本」に生まれ、「日本人」として育った私達の中に流れる「日本の心」を考えながら、 ○子供の心を豊かに育てる○子供の感性を育むをテーマに学びます。
先祖から伝えられてきた、すべてのものに神のいのちを感じる心
生長の家総裁・谷口雅宣先生は、御著書『生長の家ってどんな教え?』に、次のようにお示しくださっています。
日本語の語源的に言うと、目に見えない何ものかを意味する「カクリミ(隠身)」という言葉の間の二文字を省略したのが「カミ」である。つまり、そこに何がいるか分からないけれども、とにかく素晴らしい恵みや、知恵や、生命力などが現れているものが世の中には数多くある。例えば、樹齢何千年の大木とか、巨大な岩、はるかな高所から落ちる滝……そういうものは、日本人は物質的な存在とは見ず、何か物質を超えた偉大なものの表現物として捉えたのです。〝本体〟(発生源)は目に見えないけれども、何かがそこに現れ出ている――そういうものを、日本人は伝統的に「神」と読んできました。 (210~211頁)
農耕中心の稲穂の国と呼ばれた当時の日本は、稲を育てる大自然の全て(山川草木)を八百万(やおよろず)の神と敬い、まつりごとをしてきました。そして民はみな太陽(日)の子と尊び、男子は「日子(ひこ)」、女子は「日女(ひめ)」と呼び、ひとりひとりをかけがえのない尊い存在と考えてきました。また太陽や、雨、風といった自然との関わりも深く、生き方の基本に人間と自然との一体感があり、その恩や恵みに感謝してきました。ですが、多くの人が都会に住む現代では、冷暖房完備の住まいや、一年中様々な食材が並び、物が溢れ、スーパーに行けば、いつでも買うことができる生活は、自然からかけ離れ、恵みをもたらしてくれた神さまのいのちや愛、育ててくださった人々の愛念や携わってくれた人々の真心を感じづらくなっています。そんな中でも日本は、季節の移り変わりの中で、その土地ならではの、自然と一体となった伝統行事が今でも多く残っています。子供の成長とともに、かけがえのないいのちへの感謝をこめて、節目節目の伝統行事を大切に演出してみてはいかがでしょう。その伝統行事の背後にある神さまやご先祖さま、両親、自然からのいのちに生かされていることを子供たちに伝えることができます。そこで感じた嬉しい思い、「恵み」「におい」「味」などは、子供の心の中に鮮明に残り、いくつになっても消えることはありません。目先の物ばかりに目をうばわれない、隠れてみえないほんとに大切なものを感じる感性を養っていきたいですね。
天地のすべてのものに感謝する大調和の心
お正月を迎える、年末年始も「正月事始め」といって、お正月さま(年神さま)を迎えるために、家の中を清掃して、注連飾りやしめ縄、鏡餅など、新しい年を明るく喜び多く迎える準備をしますが、元日の朝、宮中では、四方拝といって、天皇陛下は、皇大神宮をはじめ、天地四方の神々、山々を礼拝され、世界の平和を祈られます。古来より神とは自然そのものであるのですね。「神のみこころ」を聴くことを第一に物事を行っていかれ、日本人だけを愛されるのではなく、世界の人々や動植物をも愛され、自然を大切にされ、世界の平和と民族の調和を祈られています。そのような天皇さまの広く深い愛の生き方を模範として、私たちも神想観を怠らず、「神さまのいのちにおいてすべては一体である」という思いを深くして、利己的ではなく他のためにも役立とうとする愛他的な心で、他の人や世界の人々、自然を思いやる大調和の心を意識して暮らしていきたいと思います。
生長の家 白鳩会総裁の谷口純子先生の御著書『平和のレシピ』に、次のような御文章があります。
高度経済成長の道をひたすら歩んできた日本人の多くは、人との交流をあまり重要と考えないようになっていた。なるべくなら煩わしい人間関係から逃れ、自由に暮らすことが素晴らしいと思ってきたのだろう。(中略)だから、先の大震災で首都圏の交通機関が麻痺し、自宅に向かって延々と歩くことになったとき、人々は気づいたのだ。「当たり前」と思っていた人間関係の薄い生活がいかに脆(もろ)く、危ういかということを・・・。危機や災難時に必要なのは、列車やバス、タクシーやケイタイ、コンビニやスーパーではなく、人間同士の助け合いであるということ・・・・・・。(中略)
便利や効率優先の、自己中心的自分ではなく、人々とつながっている自分。人に手を差し伸べることのできる自分。そこに人生の価値があり、喜びがあり、心の安らぎがあることを意識して暮らしていきたい。(139頁~144頁)
大震災後、「命」「絆」「つながり」という言葉が溢れました。人間は孤独では、生きていけません。「かけがえのない命」を親の愛情表現の中に感じ、「お互いを支え合う絆とつながり」の人間関係の中で、人々の優しさや、そこで生まれる喜びを知ってこそ生きていけるのです。そしてその中で育つ子供の心に、はじめて豊かな「おもいやり」と、「ありがとう」の感性が育まれます。この宇宙には「類は類を呼ぶ」という親和の法則があります。自分さえよければという心ではなく、他を思いやる優しさと感謝の心が集う時・所・家族には、幸運と繁栄が集まってくるのです。
2017年版『日時計日記』をお手元に!
2016年版『日時計日記』にはどのような“ことば”がつづられましたか?
今年もあなたにとって、よい一年であったことと思います。
生長の家では、太陽の輝く時刻のみを盤面に記す日時計のように、人生のまた、日常生活の中の明るい面のみを認めて表現する「日時計主義」の生き方をお伝えし、『日時計日記』を書くことをおすすめしてきました。また、これからも一層すすめて参ります。
生長の家総裁・谷口雅宣先生は、御著書『生長の家ってどんな教え?』の中で次のようにお教え下さっております。
私たちは現象世界では失敗もします。しかし、そういう失敗しているものば
かりを見つめていたら、それが本物の自分だと誤解してしまう。あるいは、そ
れが世界の本当の姿だと勘違いする。これは今の世の中の、特にマスメディア
の最大の問題点ですね。あそこに悪いことがある、ここにも悪いことがあると
言って、私たちが頼みもしないのに、世界中から悪いニュースをかき集めてき
て、それをお茶の間で連続放送したり、新聞紙上に一覧してくれる。(中略)
生長の家は、それをぜひ改めてほしいということを、谷口雅春先生の時代から
ずっと言ってきている。そして、「日時計主義」の生き方というものを唱えて
きたわけです。(49頁)
凄惨な事件や事故が起きますと、連日のように、どのチャンネルを回しても同じ報道ばかりが・・・・・・という事がよくありますね。明るい、幸せなニュース報道が少ないからこそ、「日時計主義」の生き方を実践し、発信して、子供たちに希望や喜びを与えていきたいですね。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生ご監修2017年版『日時計日記』が、すでに発行されております。まだお持ちでない方は、是非、お求めいただき、2017年1月1日から『日時計日記』のまっさらなページに良いことを書き込んでいきましょう。今ある喜びに感謝するとき、さらなる喜びはおとずれます。お子さんには、かわいいシールがついた『子ども日時計日記』がいいですね。
2017年が、皆様にとって輝く素晴らしい年となりますよう心よりお祈り申し上げます!
●子育ての中の「食」の大切さを伝える
買いすぎない、持ちすぎないを心がけ冷蔵庫の中を整理してみる
世界の環境分野で、初のノーベル賞を受賞した、ケニアのワンガリ・マータイさんが、授賞式の挨拶で、「もったいない」という日本語を使ったことが話題になり、その後「モッタイナイ・ブーム」が世界的に拡がりました。アフリカのケニアに住む人々にとって、先進国の大量生産、大量消費、大量廃棄、使い捨ての衣・食・住のあり方が「もったいない」ものに映ったのでしょう。日々の暮らしの中で「もったいない」「すべては神のいのちのあらわれである」ということを意識してみましょう。
生長の家白鳩会総裁・谷口純子先生は、御著書『平和のレシピ』に、次のようにお書きくださっています。
お店にものがいっぱいあると、ついつい「あ、これいいな」とか思ってしまいますけれども、何か買おうとするときに本当に必要なのか―そういうことをぜひ考えていただきたいと思います。(214頁)
年末年始の準備も、冷蔵庫の中を整理して、本当に必要なものを考えて購入するといいですね。
●今月のやってみましょう
環境に優しいエネルギーを応援しましょう
今、世界では、地球温暖化にとおなう異常気象により災害が頻発しています。
2017年の新しい年を迎えようとしている今、自然と人間がより調和した生き方をすることの大切さをひしひしと感じています。自分の生き方が次世代に何を残すかを考え、すべてのいのちに優しいエネルギーを応援していきましょう。生長の家は、“自然エネルギー拡大運動”に積極的に取り組んでいます。https://www.jp.seicho-no-ie.org/naturalpower/
さて、今月の普及誌「白鳩No.81」も大変参考になりますので、併せてごらんください。また、全国で開催されています生長の家の「母親教室」へのご参加を心よりお待ちしています。