WEB版誌友会

2016.3「ひたむきだったあの時」

2016年3月16日  

テキスト  白鳩会総裁・谷口純子先生著

 『白鳩』普及誌No.72 「今を生きる」

谷口雅春先生著  『神と偕に生きる365章』

 

3月は卒業式のシ-ズンですね。子供さんにとっては、次のステップに進む新たな旅立ちの時でもあります。自分の目標に向かって、新しい挑戦や困難を乗り越えてひたむきに前進する時、希望や夢を実現するための新たな道が開けます。

今月のテ-マは「ひたむきだったあの時」です。

 

認めたものが顕れる

 

自分の希望を叶え、幸せな人生を歩みたいと思うなら、真理を知り真理に則った生活をすることが大切です。

真理とは人間の本当のすがた(実相)は肉体でなく、肉体の奥に神性・仏性を宿した霊的実在の神の子が実在するということです。また、神の創られた実相世界は完全円満、善のみの世界で、何一つ不完全なものはありません。

そして、神の子である人間には、既に神の無限の智恵、愛、生命、供給、悦び、調和の6つに代表される御徳が内在していますが、現象においては、まだ、その御徳の全ては現れていないのです。

私達は肉体をもって人生を歩んでいますが、この肉体をもって生きている世界には、「認めたものが顕れる」「心に描いたものが顕れる」という現象顕現の法則が働いています。自分の周りの環境がどんなに恵まれていても、それに気付かず、不平を言い、不足の思いをもっていれば、その法則が働き、置かれた状況は好転しません。

それとは逆に、たとえ恵まれない環境にあっても、その中で、恵まれていること、感謝できること、喜べることを探していますと、その明るい心は、喜び事を生み出します。

ですから、自分の置かれた環境に何を認めるかがポイントです。自分のことも、自分の中に何を認めるかです。どんなに価値あるものを持っていても、それが、価値があることを知らなければ使うこともできません。自分の中には、神様からいただいた無限に素晴らしい力がある!と、認め、喜び、常に、「私は神の子、完全円満、神の御徳によって生かされ幸せです」と思い続けることが大切です。その善きことを“思い続けること”が自分の内にある真価値を引き出し、置かれた環境は改善されるのです。

 

生長の家創始者・谷口雅春先生がご著書『神と偕に生きる365章』の中で、次のようにお説き下さっています。(324~325頁)

 

「神の国は汝の内にあり」とイエスは教えたのである。その神の国が自己の内に秘められ、埋蔵されたままであるか、それともそれが現象的にも完全に展開するかによって、あなたの運命の幸不幸、健不健、繁栄と衰微との差別がきまるのである。あなたの現象の生活がどんなに不満足なものであろうとも、あなたの内に“神の国”が現に今“永遠の今”厳存するということに間違いはないのである。それを如何にして、顕すかどうかということが問題なのである。

現象顕現の法則というのがある。それは「認めれば顕れ、認めなければ顕れない」という法則である。(中略)イエスは「先ず神の国と神の義とを求めよ、その余のものは汝らに加えらるべし」と教えたのである。先ず既に“神の国”が自己の内にあることを認めることが大切である。すると外界は内界の投影であるから、内界に於いてみとめられた程度に応じて、外界にその“神の国”の至福の姿が影を映すのである。みとめたものが顕れる-神の国もその法則に従って現実化するのである。

 

魂の向上と進化とは

 

人生は、魂の未開発部分を開発するために、一段、一段、階段を上ってより高度な段階に到達するための魂の訓練の場とも言えます。長い人生には色々なことがありますが、その時、どう対処するかが重要です。どんな問題が起きても、原因があって結果として今、現実に自分の前に問題として現れているのですから、問題の起きた責任を他に転嫁せず、自分の問題として受けとめ、困難に立ち向かう努力をしていけば、乗り越えられない問題はありません。先ず、心を平和にして、今、自分は何をなすべきか、神の導きを受けるために神想観をしましょう。そして、自己の本質が神の子であることを深く自覚し、神から頂いている智恵に導かれ、周囲に愛を表現し、今やるべきことを、勇気を出して、敏速に的確に行動することによって生命が輝き、内在する神性・仏性が引き出され、神の子の無限の可能性が発揮されて魂が進化・向上し、問題の解決へと導かれるのです。

生長の家創始者・谷口雅春先生がご著書『神と偕に生きる365章』の中で、次のようにお説き下さっています。(201頁)

 

魂そのものの向上と進化というものは何を意味するのであろうか。それは自己の生命の本質が“神の子”なることを一層深く自覚して智恵(真理の理解とその応用)と、愛と、行動力(行動の勇気と、行動範囲と、行動速度と行動の的確性)との増進を意味するのである。つまり、その人の魂の“神”なる神通自在性を、より多く発揮し得るようになることである。快楽や苦痛は、それに誘導して行くための甘味料や香辛料であって、行動の食欲を増すために与えられるものであって、人生の目的そのものではないのである。

 

今を生きる

 

人間は神の子ですから、内に無限の可能性を秘めています。その証拠に、誰もが「もっと、こうありたい」という理想を持っているのではないでしょうか。

しかし、いざそれを実行に移すとなると、二の足を踏んでしまいます。それでは自分の夢や理想を実現することはできません。

目標に向かって進むためには、達成に必要な課題を乗り越えるために、勇気を持って全力投球することです。その経験はその後の人生の貴重な体験となり困難を乗り越えるための心の支えとなるのです。

白鳩会総裁・谷口純子先生は、普及誌No.72の「今を生きる」のご文章の中で次のようにお説き下さっています。(9~11頁)

 

 この時の、目的に対して脇目も振らず取り組めた経験は自信となり、その後の人生で、未知なものや困難に挑戦するとき、大きな支えになった。また、何かをしようと決めたら、退路を断って取り組むことが、成功の秘訣であることも学んだ。

人には誰でも、「どうしてもこれがしたい」あるいは「これが好きだ」というものがあるはずだ。けれども、それに向かって熱心に取り組める場合と、「できないかもしれない」「失敗するかもしれない」「面倒だ」などと思い、諦めたり、行動を躊躇することもある。

未知の何かを始めることは、勇気がいる。また、慣れ親しんだ環境は心地よく、今まで通りの生活は、やり易い。受験のように大きな事柄でなくても、毎日の生活にも、一歩踏み出す、あるいは少し手間をかけようと思うことは沢山ある。けれども、それらはしなくても、何ら問題ないことも多い。するしないは、結局本人の心の問題だ。

 

 

幸運のチャンスは自分がつくる

 

昨年、ノ-ベル医学・生理学賞を受賞された大村智さんは、若い人に贈る言葉として次のように述べておられました。

第一は、「出会いを大切に」することです。

友人、知人はもちろん、日常生活や仕事の関係で出会った人とのご縁を大切に、誠意を持って相手に喜ばれるよう心掛けて接するということです。そうしていると、生活や仕事(研究)の面でも、思いがけないチャンスに恵まれるということです。

第二は、「失敗を恐れるな」ということです。

若い人を見ていると、何かを計画しても、失敗をするのではないかとビクビクして思い切った行動や決断が出来ない人が多いようです。今、自分がやっていることは、必ず将来、世の中のお役に立つのだという“切なる願い”を持って、失敗を恐れない。失敗をしてもいいのです。失敗することによって、色々学び、考え、その経験が次の成功につながるのです。

 

「蒔いた種は生える」という原因・結果の法則があります。善い種を蒔けば、善い芽が出る。善業は善果を生みます。

生長の家創始者・谷口雅春先生がご著書『神と偕に生きる365章』の中で、次のようにお説き下さっています。(202~203頁)

 

チャンスというものは、外から突然やって来るものであるかのように見えるけれども、実は自分がつくって、自分が引き寄せるのである。昔から「積善の家に余慶あり」という諺がある。善行を積んでおけば、それが天の倉に蓄えられていて、ゆたかなる利子が常にあなたに払い戻されることになるのである。

他に悦びを与えることをしないでいて、自分が悦びを得るチャンスなど近づいて来ないのである。人に対して、つねに愛行をつとめ、人の悦びに奉仕している人には自然に、自分が悦べるようなチャンスがめぐって来るものである。

 

このように「人間・神の子」の真理を知り、自覚を深め、神の子を表現し「心の法則」に従って、今を全力投球で生きていけば、善業は善果を生み幸せな人生を歩むことができます。

 

今月も普及誌3月号(NO.72)には、人生をひたむきに生きてこられた人の事例を紹介しております。参考になると思いますので是非お読みください。

また、生長の家白鳩誌友会が全国で開催されています。是非、地元の白鳩誌友会にご参加下さい。