知っておきたい地球のコト,暮らしを紡ぐ,夫婦のために

自然と対話する時間の喜び

2015年10月10日  

◇母の畑を継いで

野菜作りをしていた母が5年前に亡くなり、寂しい思いをしていた私に、ある日主人が“お母さんの大切にしてきた実家の畑で一緒に野菜を作ろう”と言ってくれました。

私はうれしくて、さっそく叔父に相談し、主人と一緒に野菜作りを始めました。

叔父は何も知らない私に、土を耕すところから、種や苗の植え方・育て方まで丁寧に教えてくれ、私が忙しくて畑に行けないときは、水やりなど野菜の世話もしてくれました。

最初はじゃがいも作りからスタートして、次に、大根・人参・さつまいも・玉ねぎ・白ネギ・白菜と増やしていきました。

自宅から実家まで、片道一時間三十分ほどかかりますが、水やりをしたり草刈りをしたり、車で通います。日曜日には、主人と一緒に畑仕事をして汗を流します。

◇大自然の仲間達と

スコップで土を掘ったり、くわで耕したり、また、近くの川からバケツで何回も水をくんでの水やりなど畑仕事は肉体的にしんどいことも沢山ありますが、時々びっくりするほど大きなミミズさんや、かわいい虫さん達に出会ったりすると“やあ元気?”と挨拶したくなります。大自然の仲間達は、私の幼い頃をいろいろと思い出させてくれます。

時々、畑仕事の手を休め、おいしい空気をおもいっきり深呼吸すると、大自然に包まれている自分を体全体で感じられます。

◇わが子の成長のように

種や苗から植えた野菜が、日ごとに大きくなっていく様子はわが子の成長のように本当に嬉しく楽しいものです。しかし、草刈り・水やりなど忙しくてちょっとサボるといい野菜が出来ないことがありました。野菜作りも子育てと同じで、大自然に護られながらいっぱい愛情をかけることが大切だと実感しました。収穫するときは、わくわくした気持ちで“太陽さん、土さんありがとう”と感謝を伝えます。そして初物をお仏壇にお供えして、母に報告します。時には、お店に負けないくらいの立派なものもあって、すぐに料理するのがもったいなくて、写真を撮ったり、しばらく食卓に飾っておいたりします。

自分で育てた野菜を料理し、神様の恵みに感謝して美味しくいただけるのは最高に幸せです。

これからも神様が与えて下さった自然に感謝し、自然と対話しながら楽しく野菜作りをしていきたいと思います。(滋賀、M.Sさん)