
2018.02.26野菜の魅力を伝える
こんにちは、オーガニック菜園部事務局員の柿本隆平です。
私は、昨年の6月から、「野菜コーディネーター養成講座」を受講し、先日、カリキュラムを終えました。
この野菜コーディネーターの受講で、野菜を活かす知識や、食をとりまく問題などを学ぶことができましたので、その中で特に印象深かった事をいくつか、ご紹介したいとおもいます。
◇おいしく食べるコツ
色々な野菜がありますが、それぞれ野菜の特徴にあった、美味しく食べるコツがあります。
とうもろこし・・・茹でるより、蒸したりオーブン焼きにしたほう
が 、旨味が逃げません。
さやいんげん・・・食感が苦手な人は、小口に刻んだり、スライス
すると食べやすいです。
らっかせい・・・炒ってあるものは、外国産がほとんど。国産の生
を茹でたり、炒ったりすると風味が豊かで美味しい
です。
小松菜・・・栄養素のカルシウム、カリウム、ビタミンCを活かすた
めにサッと料理します。
青梗菜・・・アクが少ないので、茹でずに油炒めにすると栄養素の
吸収率がアップします。
などなど。
◇野菜を組み合わせるとうれしい効果
メインとなる食材と相性の良い野菜があります。組み合わせしだいで、体にうれしい効果を発揮します。
まぐろ(DHA)+ヤマイモ(カリウム)→高血圧予防
鮭(ビタミンD、たんぱく質)+小松菜(カルシウム)→骨を丈夫に
卵(たんぱく質)+じゃがいも(ビタミンC)→免疫力アップ
などなど。
◇野菜の力を引き出す方法
素材の力を底上げし、美味しさをひきだしたり、栄養素をあますことなく摂取する方法です。
低温スチーミング・・・100度以下(50度~95度)の温度で蒸すと、酵素が活性化されて旨味が増したり、生の状態より栄養価が増したりします。また、魚はドリップ(水分が流れ出てしまうこと)が少なく、ふっくら仕上がるなど、この他にもさまざまな良い効果があります。
50度洗い・・・50度のお湯で、野菜を洗うと、シャキッとして鮮度がたもてたり、トマトや果物などは、しばらく浸しておくと、甘みが増したりします。
ベジブロス(スープストック)・・・野菜のヘタや皮などにも栄養素や旨味があります。煮出して作る、野菜の出汁をさまざまな料理につかいます。
◇輸入野菜と環境・人体への影響
輸入品は国内産に比べると、トータルコストが低く、安価で手に入りますが、さまざまな問題があります。
ポストハーベスト(収穫後の農薬使用)・・・品質保持のために、
高濃度での使用や、出荷に近い時期に使用することで、残留する可
能性が高いと言われています。
フードマイレージ・・・輸送のために、より多くのエネルギーが使
われることでCO2が排出され、地球温暖化につながります。
バーチャルウオーター(仮想水)・・・農作物を栽培したり畜産物
を飼育したりするときに使用される大量の水を間接的に輸入すると
いう考え方で、人口の急増や地球温暖化に伴う、世界的な水不足に
影響をおよぼします。
特に最後の項目については、私達が、現在取り組んでいる問題です。
食品選択や有機野菜の栽培、そして、その野菜を最大限に活かす料理で、自然の恵みを美味しくいただく。今回の受講で、その思いを新たにしました。
(SNIオーガニック菜園部事務局 柿本隆平)