今、靴下の修繕がとても楽しい。
以前から破れた靴下は修繕していたけれど、穴を縫い縮めていたので、そこが靴の中でゴロゴロして違和感があって好きではなかった。
何か良い方法はないかとインターネットで探して「ダーニング」のことを知った。穴が空いた靴下を電球にかぶせてヘアゴムでしばり、縦と横に交互に糸を通して、織物をするように穴を塞ぐ。電球の丸味のおかげで、針が糸と糸の間をスイスイ通る。靴下に新たな布地が織り込まれて、何とも愛嬌のある靴下に生まれ変わるのだ。アップリケのようにカラフルにかわいく修繕して、1足の靴下を20年も履いている人もいる。マッシュルームという専用の道具も販売されているそうだ。
ちょっとでも穴が空くと嬉々として繕うので、靴下が長持ちする。長持ちするから滅多に買わないが、安売りの靴下は買わないように心がけている。わが家の靴下も20年持つかもしれない。
(Y・S SNIクラフト倶楽部)
『白鳩』誌No.120(2020年3月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.44」
※この記事は2020年に執筆したものです