ダーニングで靴下をかわいく修繕する

 今、靴下の修繕がとても楽しい。
 以前から破れた靴下は修繕していたけれど、穴を縫い縮めていたので、そこが靴の中でゴロゴロして違和感があって好きではなかった。
 何か良い方法はないかとインターネットで探して「ダーニング」のことを知った。穴が空いた靴下を電球にかぶせてヘアゴムでしばり、縦と横に交互に糸を通して、織物をするように穴を塞ぐ。電球の丸味のおかげで、針が糸と糸の間をスイスイ通る。靴下に新たな布地が織り込まれて、何とも愛嬌のある靴下に生まれ変わるのだ。アップリケのようにカラフルにかわいく修繕して、1足の靴下を20年も履いている人もいる。マッシュルームという専用の道具も販売されているそうだ。

電球に靴下をかぶせて、穴が空いたところを慣れた手つきで縫っていく

 ちょっとでも穴が空くと嬉々として繕うので、靴下が長持ちする。長持ちするから滅多に買わないが、安売りの靴下は買わないように心がけている。わが家の靴下も20年持つかもしれない。

ダーニングで修繕されたSさんの靴下。自分の手で修繕することでいっそう愛着がわく

(Y・S SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.120(2020年3月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.44」

※この記事は2020年に執筆したものです

手づくりで、疲れた頭もスッキリ

 道具や衣服を長く大切に使う両親に育てられたことで、専業主婦の時は手づくりやリメイクを当たり前に楽しんでいた。4人の子どもを育てながらフルタイムで働き始めてからは、仕事の責任が重くなるにつれて早出や残業が増え、出来る限り手づくりにこだわりつつも、楽しさを忘れかけていた。
 そんな時、「Tシャツヤーン」のことを知った。これは、古着やTシャツ工場で出た端布を裁断して作った、とてもエコな編み糸だ。しかも、古くなったTシャツなどから、自分で作ることも出来るのも嬉しい。

古着のシャツに細長く切れ込みを入れ、一本の編み糸にしていく。無心になる癒やしのひととき

 家族の着古したTシャツが沢山あったので、新しく生命を与える絶好の機会になった。仕事で遅く帰っても、色やデザインを考えてTシャツを選び、少しの時間でもよく切れるハサミでザクザク切って、編み糸を作る。買ってきたTシャツヤーンも使って、思い描いた通りにバッグなどを編み上げると、仕事で疲れた頭もスッキリして、楽しみながら元気になっている自分を発見した。

Tシャツヤーン(左上)と作品のミニポシェット。色違いで作り、その日の気分に合わせて選んでも楽しい

(Y・S SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.119(2020年2月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.43」

※この記事は2020年に執筆したものです

古着を活かして、オリジナルカーテンをつくる

 2年間かけっぱなしだったキッチンの収納棚の目隠しカーテンが色褪せてきて、気になっていました。そこで、襟が擦れて着られなくなった白のワイシャツ2枚と、チェックのシャツ1枚で、新しくカーテンを作ることにしました。

手作りしたキッチンの収納棚の目隠しカーテン

 上下2つに分け、丈が短い上のカフェカーテンは、ワイシャツの袖の部分を開いてつなぎ合わせ、チェックのシャツで縁どりしました。下の丈が長い方も、シャツ2枚の身頃の部分をつなぎ合わせただけで、上と同じようにチェックのシャツを縫い合わせて統一感を出しました。

チェックのシャツの端切れで、可愛く縁取り

 サイドのミニカーテンは、シャツのポケットの部分をそのまま付けて、すぐ使えるようにキッチンキャップ入れにしました。出来上がったものをかけるとパッと明るくなり、キッチンに立つのが楽しくなりました。

シャツのポケットをそのまま縫い付け、キッチンキャップ入れとして活用

 気になっていたことが解決し、心が軽くなったのが嬉しく、新たに購入しなくても、古着をリメイクしてお気に入りのカーテンが出来たことに、とても満足しています。

(H・N SNIクラフト倶楽部)

『白鳩』誌No.109(2019年4月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.33」

※この記事は2019年に執筆したものです