私は物を捨てられない性分で、壊れてもなんとか使えないかと考えます。中学1年の時、上履きの擦り切れた所を、糸で繕ったのが最初でした。壊れたり破れたりしたものを、もう一度使えるように考えるのはとても楽しいものです。
写真の青いスポーツウオッチは3年前に息子から贈られ、普段から愛用していましたが、バンドが切れてしまいました。切れた部分をきれいにカットして糸で繕ってつなぎ、接着剤で固定して同色のリボンを巻いてカバーしました。
白いハンドバッグは、気づいた時には内側部分が劣化してボロボロになっていました。でも外側や持ち手はまだ使えるので、思い切ってファスナーなども全て外して、作り変えることにしました。どのように直そうかわくわくしながら考え、裏地に水玉柄の紺色の生地を選び、ポケットも作りました。袋状に縫った裏地やファスナーは本体に手縫いして縫い付け、縫えない所は接着剤で貼り付けました。
生まれ変わった時計やバッグは喜んでいるようで、私も幸せな気持ちに満たされました。
(大西淳子 SNIクラフト倶楽部)
『白鳩』誌No.130(2021年1月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.54」
※この記事は2021年に執筆したものです