つくる、祈る、日々の生活 No.6

森の散歩から生まれた、素朴であたたかい小物

 わが家では、冬期の暖房として薪ストーブを使っているので、焚きつけ用の小枝の準備は欠かせません。ウォーキングのついでに、自宅周辺の森で小枝を拾うのが日課です。

 そんなある日、樹皮が赤紫色を帯びた褐色で、光沢のある小枝を拾いました。調べてみると、ヤマザクラだと分かりました。


「こんな美しい小枝を、焚きつけ用として燃やしてしまうなんてもったいない! 木工作品として生かせないだろうか?」



 こうして作ったのが、今回ご紹介する花器です。ノコギリでいろいろな長さに切断した小枝を、使い切ったガムテープの芯にボンドで固定しただけのシンプルな器。そこに妻が、森で拾ってきた木の実や葉などを飾ってくれ、素朴であたたかみのある作品に仕上がりました。

 お店で買わなくても、ちょっとした工夫で心豊かに暮らせるもの。そんな生活を夫婦で楽しんでいます。


(永井 暁・SNIクラフト倶楽部)


作り方

①使い切ったガムテープの芯と小枝を用意し、小枝は適当な長さにノコギリで切っておきます
②芯の周りに小枝を並べて輪ゴムで仮止めした状態で、木工ボンドで固定して完成! 
その中に好きなものを飾ってみましょう

『白鳩』誌No.81(2016年12月号)「つくる、祈る、日々の生活 No.6」